お話しいただいた方
人事総務本部 DEI推進室
池松 奈穂 様(写真左)
人事総務本部 DEI推進室
シニアマネージャー 油田 さなえ 様(写真右)
パナソニック コネクト株式会社
正解や前例の少ないLGBTQ+支援へ積極的な姿勢で臨まれているパナソニック コネクト株式会社。多様な視点・経験・価値観を持つ一人ひとりが、イキイキと働きながらコアバリューを実践していける。そんな未来に向けて、どのような取り組みをされているのかをお聞きしました。
パナソニック コネクト株式会社は、2022年4月1日にパナソニックグループの事業会社化に伴い発足した、顧客起点でお客様の「現場」に貢献するB2Bソリューションの中核を担う事業会社です。パナソニックといえば家電をはじめとする一般消費者向けビジネスを想像するかもしれませんが、パソコンや、買い物をする際の決済端末、飛行機に乗った際の個人用モニターなど、パナソニックの表記がなくとも、さまざまなお客様の現場に貢献し、課題解決に向けた新しいソリューションを提供しています。
「現場から 社会を動かし 未来へつなぐ」をパーパスに掲げ、刻々と変化する複雑な「現場」へのお役立ちを通じ、お客様とともに、よりよい社会、持続可能な未来の実現にむけて歩み続けております。
当社では2017年に現CEOの樋口が着任後、「人権の尊重」と「企業競争力の向上」を主軸としたダイバーシティの活動を本格的に開始しました。LGBTQ+については2019年頃に取り組みを始め、社外への協賛や発信を含めて活動をしてまいりました。
特に東京レインボープライド2023での100人規模でパレードに参加した際には、9人の役員も参加し、実際の体験をしたことが大きかったですね。今ではまだ日程が出ていない段階で「今年度のパレードはいつ?」なんて聞かれるようになりました(笑)。そのくらい体験を通じて得られたものが大きかったのだと思います。
毎年恒例で全社員向けセミナー(DEIフォーラム)を行っており、社外ゲストを招き樋口とのトークセッションを開催しています。2019年、2021年にはLGBTQ+をテーマアップしました。そのほか多くの社員に向けて様々なコンテンツや取り組みを発信し、当事者の悩みや経験について触れられる機会を作っています。
職場の要となるのがマネージャーです。そこで、当社ではマネージャー以上の社員は、4.5時間のDEI研修を必須受講しています。そのコンテンツの1つが「LGBTQ+」です。研修では座学だけではなく、上司役・部下役の役割とシチュエーションを渡し、すべての方が居心地よく過ごせる振る舞いや発言を考えてもらうグループワークなど、実践的な取り組みも行っています。
2024年2月からは、『ALLY1000活動』と称して、社内のアライを増やし可視化する取り組みを行っています。アライ宣言を募集し、その思いをイントラネット上で公開しています。また、宣言した社員にはオリジナルのステッカーを配付し、PCやスマホに貼ってもらっています。このように、多くの社員がアライの存在を身近に感じてもらえることを目指しています。
樋口から社員に向けたメールに「アライになりましょう」、という内容を盛り込んでもらいました。大切なことなのだなと社内でも浸透しています。
それによりアライの宣言など、ボトムアップ的な流れが生まれていると感じます。
定期採用の面談に参加しているのですが、弊社を選んだ理由の一つにDEIや
カルチャーの部分を挙げる学生が増えてきており、私たちの思いがしっかり届いているのだなと実感しています。
『ALLY1000活動』は名前の通り1000人集める活動で、現在300人を超えていますが、さらにこれからどう伸ばしていくか、また関心のない人をどう巻き込むかが課題です。
一社ではできないことも、他の企業と協力することで大きなイノベーションを生み出せるものと考えております。社外イベントに積極的に参加していくことも良い刺激になると思いますし、オープンな社内文化の醸成や企業戦略に活きてくると信じています。
正解や前例がなかなかない難しい課題ではありますが、ぜひ一緒にいい社会を作っていきましょう。
「私たちにできることはないか?」と常に探求する思いがお二人から強く感じられました。「現場から 社会を動かし 未来へつなぐ」を掲げるパナソニック コネクト株式会社が創業から大切にされるカルチャーの醸成が実を結び、ありのままの自分でいられる環境作りのたまもの。着実かつダイナミックな行動と思いやりが社会の発展に大きくつながっていくのではないでしょうか。
東京都では性的マイノリティの方々が働きやすい職場の環境づくり等の取組
を支援するため、事業者の方へ向けた支援を御用意しております