TOP 事例紹介 「従業員の声」が支える、
自分らしく働ける職場づくり

「従業員の声」が支える、
自分らしく働ける職場づくり

お話しいただいた方

キンドリルホールディングス コーポレートアフェアーズ グローバル責任者
グローバルのKINs LGBTQ+のエグゼクティブスポンサー
ウナ・ピュリッジ(Una Pulizzi)様(写真中央)

キンドリルジャパン株式会社 取締役 常務執行役員 人事担当
伊奈 恵美子様(写真右)

執行役員 製造事業本部長
日本におけるKINs LGBTQ+のエグゼクティブスポンサー
塩見 寛行様(写真左)

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情報通信業

キンドリルジャパン株式会社

キンドリルは世界最大のITインフラストラクチャーサービスプロバイダーです。LGBTQ+に関する取り組みでは、社内コミュニティKyndryl Inclusion Networks(KINs)を積極的に推進しています。キンドリルは、2025年には一般社団法人work with PrideによるPRIDE指標において2年連続レインボー認定を取得しました。今回の記事では、キンドリルのLGBTQ+に関する具体的な取り組みや今後の展望についてお話を伺いました。

従業員主体で広がる、インクルージョンと帰属意識を推進する取り組み

――  会社の概要について教えてください。

ピュリッジ

キンドリルは世界中の企業に向けてITサービスを提供するグローバル企業で、世界中の企業が日々の業務で利用する複雑かつミッションクリティカルな情報システムを設計、構築、管理、モダナイズしています。私たちの企業カルチャーであるキンドリルウェイ(The Kyndryl Way)は、従業員・お客様・パートナー等、人と人との関係を大切にしながら共に成長していく精神を進化する(Restless)、共感する(Empathetic)、尽力する(Devoted)と定め、私たちの業務や意思決定、組織はフラット(Flat)、ファスト(Fast)、フォーカスド(Focused)であるよう目指しています。

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――  LGBTフレンドリーについて取り組むきっかけとなったことは何ですか?

伊奈

キンドリルでは、人こそが価値である会社として、従業員一人ひとりが自分らしく働ける環境がイノベーションにつながっていくと考えています。インクルージョンを尊重する企業カルチャーのため、設立当初からLGBTQ+に関する取り組みも自然に始まりました。従業員の「やりたい」という思いを会社が支援する形で活動を進めています。様々な背景を持つ人がいるのは当然のこととして、LGBTQ+の従業員もごく自然に受け入れられています。

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アライ拡大に向けた継続的な支援

――  LGBTフレンドリーについて具体的にどのような取り組みをしていますか?

塩見

会社設立時に、社内コミュニティであるKyndryl Inclusion Networks(以下KINs)が立ち上げられました。KINsは従業員が主導となり、日本ではLGBTQ+、女性、障がいのある方々等を支援する3つのKINsが活動しています。キンドリルでは「自分で活動をリードしていきたい人たち」が中心となって進めている点が、とても良い形だと思っています。また、「アライ憲章」を制定し、自らをアライと宣言した従業員には、支援の意思を示すアライのピンバッジの配布、毎月開催する社内のコミュニティのミーティングである「アライラウンジ」ではLGBTQ+に関するトピックを学び、自由に意見を交換できる場を設けています。プライド月間やカミングアウトデーには、従業員向けにメールを配信し、認知向上とインクルージョン促進を図っています。

伊奈

2025年の東京プライドでは、レインボースポンサーとして協賛し、大規模な形でかかわることができました。ブースには多くの方が訪れ、キンドリルを知らなかった方にも、会社の姿勢や取り組みをしっかり伝えられたと思います。

――  取り組みを実現するうえで、困難なことはありましたか?また、それをどのように克服しましたか?

塩見

コミュニティメンバーアライを増やすこと、そして活動してくれているメンバーの貢献を正当に評価できるようにすることが継続的に重要となります。そのためにコミュニティの目的と活動内容を経営陣に説明し、理解と支援を得ました。また、アライ宣言をした人を社内で可視化することにより、取り組みの認知度を高めました。

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伊奈

キンドリルウェイ(The Kyndryl Way)と人事評価の指標を活用し、コミュニティメンバーの貢献が正当に評価され、価値のあるものとして認識される環境を整えました。現在、社内のアライの数は数百人規模にまで増加しています。

帰属意識を育む、従業員が自分らしく働ける環境づくり

――  LGBTフレンドリーについて今後の課題や展望があれば教えてください。

ピュリッジ

キンドリルは、アライシッププログラムの拡充、リーダー層における多様性の向上、そして多様なアイデンティティを支援するポリシーの継続的な改善を通じて、より深い社会的インパクトを目指しています。また、より広範な社会的変革を促進し、インクルージョンを企業市民としての戦略の中核に据えるために、外部組織との連携も積極的に進めていきます。また、従業員が会社に対して 帰属意識を持てるような環境づくりを継続していくことが重要だと考えています。従業員一人ひとりがありのままの自分で働けるように支援し、その姿勢を示していきたいと思います。キンドリルは、従業員エンゲージメントを高める最も重要な要因が帰属意識であることを認識しており、私たちはそれを誇りに思っています。チームの一員として価値を認められ、尊重され、信頼されていると感じることが、エンゲージメントの基盤であり、エンゲージメントの高い従業員は、より良い顧客体験とビジネス成果を生み出します。私たちは、「人を中心とした(people-centric)」サービス企業として、多様なグローバル人材を惹きつけ、定着させる職場環境を育むことが、ビジネス上の戦略的な強みとなることを認識しています。

伊奈

キンドリルは日本において2年連続でGreat Place To Workに「働きがいのある会社」として認定されました。これまでの取り組みをさらに強化していくことで、従業員のエンゲージメントは一層高まっていくと考えています。ウェルビーイングも重要なポイントであり、従業員が心身ともに健康で、経済的にも豊かさを感じながら、自分らしく働ける環境づくりを目指します。

インタビューを終えて

従業員が主体となり、会社がその取り組みを支援する姿勢が印象的でした。従業員の気持ちに寄り添いながら、働きやすい環境づくりを推進することが、帰属意識の醸成につながっていると感じました。

東京都では性的マイノリティの方々が働きやすい職場の環境づくり等の取組
を支援するため、事業者の方へ向けた支援を御用意しております

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